ビタミン剤やサプリメントは妊活に効果がありますか?
こんにちは。
女性のための鍼灸院 – nobori – の中村です。
妊娠しやすいカラダ作りで、サプリメントの服用をまずは始める方も多いと思いますが、サプリメントは実際に効果があるのか疑問だったり、そもそもビタミンにはどのような効果があるのか気になる方がいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から言うと、ビタミン剤やサプリメントは妊活に十分に効果があります。
私が診させていただいている妊活中の患者様のうち8割の方は、市販または病院で処方されたサプリメントやビタミン剤を服用されています。以前までは病院の指示で「サプリメントは飲まないで」と言われている方も多かったですが、ここ1~2年で病院側がサプリメントを勧めるケースも増えましたよね。
それだけ卵子や精子に与える影響が大きいということ、また服用していた方が妊娠率や出生率が高いというデータが出たという事も、サプリメント服用者が増加した要因の一つだと思います。
そもそもビタミンとは・・?
私たちがカラダを動かしていく上で、あらゆるエネルギーの源となってくれたり、カラダの筋肉や血液などの組織を作ってくれるのが、タンパク質・糖質・脂質から構成される「三大栄養素」と呼ばれるものです。そして、カラダの調子を整えているのが妊活でも重要視されているビタミンとミネラルで、この2つが加わると「五大栄養素」と呼ばれます。
ビタミンには「水溶性」と「脂溶性」のビタミンがあります。
ビタミンB群やビタミンC、葉酸等の水溶性ビタミンは、必要量以上の分は尿となり体外に排泄されていきます。
一方で、ビタミンA、D、E、K等の脂溶性ビタミンは水に溶けにくく尿中に排泄されません。必要以上の摂取は肝臓に蓄積されるリスクもあるので、注意が必要となります。
妊娠のために摂っておきたいマルチビタミン
現代では、弁当・惣菜・冷凍食品・加工食品を摂取することが普通になってきています。便利になった事は良い事ですが、この大半の原材料が精製されていたり、一部の添加物の影響を受け、私たちのカラダにはビタミンやミネラル類が不足している状態が起きています。
ビタミンやミネラルはカラダの機能を正常に保ち生きていく上では必要不可欠な存在です。
近年の研究ではマルチビタミンを摂取することで、卵子や精子の質を改善したり、流産のリスク、赤ちゃんの出生異常のリスクなども下げるという事が分かってきています。
では具体的にどのようなビタミンが妊活で注目されているのかご説明していきますね。
葉酸を妊娠前から摂取しておくことで、胎児の先天性奇形である神経管閉鎖障害のリスクを減らすことができます。葉酸の詳細やサプリの選び方については、以前の記事「葉酸サプリの選び方間違っていませんか?」を参照してみてくださいね。
これは数々のデータでも証明されていますが、ビタミンDが充足している女性の方が妊娠率・出生率が圧倒的に高いです。
ビタミンDは、卵巣の機能の向上、着床するために必要な免疫寛容という作用、妊娠後の流産の低下など、あらゆる場面において働いています。また、妊娠後の合併症である妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などのリスクも低下させます。
ビタミンDは女性だけではなく男性にも必要です。精子の運動率の向上はもちろんですが、精子の受精能力を獲得させるためにも重要な栄養素の一つです。
不妊症に悩んでいる約8割の方が、ビタミンDが不足している時代です。内分泌学会の臨床ガイドラインでは、<20 ng/mLをビタミンD不足・21〜29 ng/mLを不十分・30 ng/mL以上を十分量と定めています。WHOの定義とは異なりますが、妊活されている方で、血液検査をされている方はこちらの基準を参照してみてくださいね。 ビタミンD不足の患者様の中に、ビタミンDを飲んでいるけど不足の状態が続いているという事がありました。ビタミンDは食後の方がカラダへの吸収が良くなりますので(食事の中に脂質が含まれていると効率よく吸収できる)、ぜひ食後に服用してみてくださいね。
ビタミンEには、抗酸化作用や血流改善の作用があります。
卵子の老化を抑制するための一つに、体内で作られる「酸化ストレスを減らす」という方法があります。これを「抗酸化作用」といい、卵子や精子の質を向上させるためには必要不可欠な作用です。いわゆるアンチエイジングとして知られていますよね。
ビタミンEは抗酸化作用の他にも血流改善の効果がありますので、子宮内膜が薄い方、精子の質を改善させたい方も飲むの事をオススメします。
いかがでしたでしょうか。
ビタミン剤やサプリメントは上手に服用することで妊娠しやすいカラダをつくることができます。可能であれば、マルチビタミンんとして、全てのビタミンをバランスよく服用することが望ましいですが、単発でビタミンDだけ服用するという取り入れ方もありだと思います。
今の私には何が必要なのか、今服用しているサプリは自分に合っているのか不安という方はいつでもご相談くださいね。
一日も早く、あなたの”想い”がカタチとなりますように。
本日もお読みいただきありがとうございました。
鍼灸サロン -nobori- 中村 早耶香