なぜ移植前にタイミングをとった方が良いのか?
こんにちは。
女性のための鍼灸院 – nobori – の中村です。
早速ですが移植前にご主人とはタイミング(性交渉)をとれていますか?
年々そんな機会はなくなってきた・・というお声をよくお聞きしますが、実は体外受精の着床率を上げるために性交渉は欠かせません。もし、あなたが今までの移植で”一度も着床した事がない”という場合には、ぜひ実践していただきたい内容ですのでチェックしてみてください。
なぜ移植前に性交渉をすると着床率が上がるのか?
それには「精液」の働きが関係します。
精液の働きを説明する前に、まずは着床と関係する「免疫」システムについてご説明しますね。
人間の身体には「免疫」機能というカラダの中に侵入してきた細菌やウイルスなどを異物(自分以外のモノ)と判断し攻撃することで、自分自身を守るというシステムが備わっています。この免疫システムは、受精した胚を子宮内に戻す移植の時にも起きる反応です。移植した胚を自分自身の免疫機能により攻撃してしまったら・・・残念ながらその胚は着床することはできません。
初めてカラダに入ってきた”胚”を攻撃しないように抑制すること(免疫寛容)、”胚”を子宮内膜が受け入れること、これが着床するためには重要になります。
そこで重要なのが精液の働きです。
精液とは、液体成分の精漿(せいしょう)と、細胞成分の精子で構成されています。この液体成分である「精漿」が実は大事な役割をもっているのです。子宮内に液体成分の精漿が入ると、「制御性T細胞」と呼ばれる免疫細胞が増加し、この細胞によって胚を受け入れることができるのではないかという事が近年の研究で分かってきています。(Nature 2012/10/4)
この理論からいくと流産もしづらくなると思いますので、移植数日前には性交をとり精液を子宮内に入れておくのがベストだと思います。
人間のカラダに存在するものは、不要なモノは一切なくすべてに役割があるんですよね。
体外受精の移植、何としてでも着床させたい!という方はぜひ参考にしてみてください。
鍼灸サロン – nobori - 中村 早耶香ㅤ